「出逢いの大学」

リクルートの後輩にあたる千葉さんが先日出版した書籍が売れている。
昨日のアマゾンのランキングでは勝間和代さんの著作を抜いてベストテン入り目前まで迫ったというからスゴイ!
(追記:19日午前現在でベストテン入り)

出逢いの大学

出逢いの大学




サブタイトルは「普通のサラリーマンが黄金人脈を作る法則」。
帯には『普通の僕が「普通」から抜け出した人脈術。』とある。
サラリーマンでありながら、3年間で3000人を超える「すごい人脈」を作った千葉さんのノウハウが1冊にまとめられている。

ところが、例外的にこういった不安から完全に解放されている人たちがいるのです。そしてこの人たちは、こう思っています。
「自分は、自分の目標をかならず達成できる」
なぜ、こんなに自信があるのでしょうか? それは彼らが「本物の人脈」をもっているからなのです。本物の人脈があれば、地位やお金がなくったって、人とのつながりによって目標をかなえることができるんです。
(「はじめに」から引用)


この本でいう「人脈」とは、「偉い誰かと知り合いである」とか「有名人と一緒にご飯をたべたことがある」といった表面的なお付き合いのことではなく、目標を叶えるための地位やお金(ビジネス上だろうけど)についても相談・依頼できる、信頼ある人間関係ネットワークを指している。
バブルの匂いを知っている人たちの中には少なからず「人脈」という言葉の持つ危うさに敏感な人もいると思うが(わたしもそのひとり)、その点がわかると印象は変わってくるかもしれない。
読み進めるうち、たしかに「ビジネス出逢い学」講座を聴講しているような気分になる。
理論的で、しかもケーススタディが多用されているのでわかりやすい。


そしてこの本に書かれていることは、なにもサラリーマンに限定することなく「一歩抜きんでてる仕事人」がやっていることを実現するための指南書なのだと気付かせてくれる。

「まったく異なった世界に生きる人たちをどんどんつなげていけるような人を目指しましょう!」
(講座22「ハブとコネクターの法則」)


千葉さんは毎週知らない人に会うためのシカケとして異業種交流会を自分で運営するといった「戦術」やコツを教えてくれている。
「異業種イベント開催なんか、自分じゃできないけどな」
と思うかもしれないが、ここで提案されているのはサラリーマンという立場でも実行可能でしかも効果的な「型」なのだ。
社長の名刺を持てばいろんな人たちに出会える確率は高まる。
それでもいろんな業界の方たちと知り合って、信頼関係を築くとなればかなりの努力が必要になる。
そういう回り道をショートカットする方法を、千葉さんが3年以上かけて結晶化させて「型」にしてくれたのだ。
サラリーマンという立場で実行可能なのだから、いろんな自由の利くフリーランスや経営者はレバレッジをかけて利用可能だと思う。
(そういう使い方は、ちょっとズルいかもしれない・笑)


ふと気付けば、モバイル業界でも「MobileMonday」(月曜日)や「いきべん」(水曜日)といった定例勉強会が好評を博している。
金曜日にイベント開催するリスクを回避するとなると(週末は集まりが悪い)あと残るは火曜日か木曜日……と思うと、焦ったりして。。。。


ちなみに、書籍としての仕上がりも見事で、まさに先日のエントリーに書いた「しっかり手をかけたもの」のひとつだ。
個人的には中川ミナさんの、無闇にセクシーなイラストが、とくにいいと思う。
中谷彰宏さんの「面接の達人」の絵師、業田義家さんに通じるインパクトだと感じたが、いかがか)