本日の日経朝刊

今朝の日経新聞で「モバイル企業が相次いで上場廃止」という記事。
サイバードに引き続き、ジグノシステムズがTOBによる上場廃止を決めたという報道までは聞いていたが、
バンダイネットワークスも昨年のうちに上場廃止していたのは知らなかった。


いずれも「ケータイ・コンテンツビジネス」で成長し、IPOを果たした企業である。
課金コンテンツビジネスの低迷に対して有効な対策を打ち出すことができなかったのだ。


かのベストセラービジネス書「ブルーオーシャン」でも例として取り上げられた「i-mode」のビジネスモデルではあるけれど、
10年経って、こんな結果を目の当たりにすると、
CPとキャリアに利益がもたらされる、という部分のモデルがあまりによく出来すぎだったのだな、と思う。
あまりにビジネスモデルが出来すぎてしまっていたから、
本来企業として持つべき「逞しさ」や「しぶとさ」を身につけないCP企業がIPOまで行ってしまったのだろう。


モバイルは小さいから、どこにでも潜りこめるし、どんなシーンでも利用できてしまう。
本来、活用されるフィールドは果てしなく広く、多様性に富んでいる。
ケータイコンテンツ・ビジネスは、その可能性の、ほんの一端にすぎなかった。
ところが最初にそこで成功してしまったから、それが全てのように見えてしまった。


無料でFLASHゲームが楽しめる「モバゲータウン」がこんなにも大きな渦を巻き起こすだなんて、最初誰も想像していなかったと思う。
数百万人の会員を集め、話題になってはじめて、それが新しいモバイルビジネスのチャンスだと気づいたのだ。

わたしたちは、「成功者のカン違い」に学びたいと思う。