不況時のマーケティングは通販に学べ。

「冬本番の寒さ」の本日、仕事納めの会社も多い様子ですね。
みなさん、今年も本当にお世話になりました。
(…という弊社は月曜日まで稼働しています)


メディアのヘッドラインは「不景気モード」一色。
しかし、なにもかもがダメというわけではない。


たとえば通販業界。
先週、楽天が創業来最高の販売金額を記録したという報道があったとおりだ。
過去を振り返ると、テレビ通販の業界は15年前のバブル崩壊直後、
笑いが止まらなかったくらい売上が伸びたそうだ。
不景気になると企業がマス広告出稿を抑制するため、メディア費が値下がりして
ふだんは買えないテレビの枠が廉価で仕入れられるのだという。

事実、いま現在のマスメディアのメディア費はものすごく安くなっている。
(たとえば新聞の広告料金は1年前の半額〜1/4以下に値下がりしているとの噂)


また、メディア費の値下がり以外にも…

不景気→ 消費者は引きこもり→ 自宅でメディア接触→ 通販売上アップ

という連鎖があるらしい。


しかしこの動線、よくよく見てみれば通販企業でなくても活用できる。

好景気時のマーケティングのポイントがマス広告などのブランディングに予算を割く
「差別化」重視路線だとすれば、

不景気時のマーケティングは自宅滞在ユーザーにお得感・ユーザーベネフィットをオファーする
「発見感」・「納得感」重視路線なのかもしれない。


一部の高関与消費財メーカーでは、
実際に「通販」を模倣した新しい顧客獲得戦略をテストし、
効果を出しているらしい。
モバイルはその中で非常に重要な存在になるのだそうだ。


通販企業の「売り方」「攻め方」を、一般企業がベンチマークする時代がやってきた。
そして、モバイルを含めたクロスメディアによる顧客コミュニケーションが重要なキーになる。
そう考えると、モバイル業界も不況を追い風にできる業界になり得るだろう。


じつは来る2月25日、26日に池袋のサンシャインで開催される
「ネット&モバイル通販ソリューションフェア2009」
http://www.cmptech.jp/tsuhan/
に昨年からアドバイザリーとして顔を出させていただいているのだが
今回、トークセッション(A-13)に参加させていただくこととなった。

モバイル通販というステージでの顧客ロイヤルティ獲得をテーマとしている。
まだまだネタ仕込みの最中なのだが、面白いお話が聞けそうだ。
とてもワクワクしている。
いわゆる「通販業界」以外の方にも参考になるはずだ。
(※事前登録、受付中!




追伸

…と書いていたら、本日、タイムリーにも富士経済さんが
ネット通販の市場予測を発表していた。

インターネット通販、モバイル通販が牽引する通信販売市場の調査結果

  • 2010年にインターネット通販市場2.5兆円、モバイル通販市場4千億円と予測-

https://www.fuji-keizai.co.jp/market/08098.html

ざっと見たところではサブプライム不況の影響は織り込んでいない様子である。
数年続くと言われる不況がこの市場予測とどういう関係になるのかはとても興味深い。