Web STRATEGY vol.19

モバイルマーケティングではリアルとの連動が大事だ」
ということを、いろんな人が、いろんなところで言っている。


ユーザーが持ち歩いて利用することを前提としているモバイルWebは、
Webの世界とリアルの世界の境界が曖昧になっているから、
サイトだけで頑張っても限界がありますよ、という意味だ。


実際、モバイルWebを設計するとき、その延長、あるいは助走区間
リアルをどう活用して、どうサイトにつなげるのかはとても重要で、
その如何によって結果は大きく変わってくる。


ところが、その事実はあまり知られていない。
知られていないだけなら、知ってもらえばよいのだが、
話をしてもあまり興味を持ってもらえないという問題が生じている。
かわりに興味関心を惹くのは
モバイルのSEMSEOの話である。
たしかにPCのネットマーケティングSEMSEOは中心的な存在だ。
しかしそれがそのままモバイルでも通用するだろうか?


「顧客との接点がネット上にしかない」
という企業は、むしろ少ないはずだ。
たとえばメーカーやサービス業がモバイルを活用するとき、
リアルの顧客接点を活用してできることはたくさんある。
モバイルはPCと違って、その顧客接点の現場に持ち込み可能なのだ。
モバイルSEMSEOを否定するつもりはまったくないが、
オンラインの集客施策に予算を割くつもりがあるのなら、
最低限、オフラインの自社顧客接点を使って
サイト集客できないかを考えてみてもよいのではないだろうか?


先ほど発売された「ケータイ白書2009」(MCF、インプレスR&D)によると
Webサイトを持つ企業のうち、モバイルサイトを設置している企業の割合は
2007年から2008年にかけて約9%減少している。
また、「モバイルウェブサイトの効果を感じる」という企業の割合も9ポイント
減少している。
そして、実施しているアクセス対策はSEOやメルマガ、SEMなどが主であり
「自社顧客接点からの誘導」という選択肢すらない。


スリードによって企業がSEMSEOに大枚を投資し
「モバイルは金食い虫で、効果がない」
と言ってモバイルから撤退しているのではないかという心配をしてしまう。


12/18にMdNさんからWeb STRATEGY vol.19が発売になった。
なんと、「モバイルサイトの集客」が第一特集だ。





連載記事の「モバイルマーケティング実践Hacks」では、まさにこの
モバイルサイトの「オフラインでの顧客動線の最適化」について書かせて頂いた。
チェックリストもMdNさんのサイトからダウンロードできるのでぜひ見てみてほしい。

また、企業のモバイルマーケティング成功事例に
カルビーさんの事例を書かせていただいた。
年間10億袋の商品出荷という「顧客接点」を持つカルビーさんは、
まさにオフライン動線を活かしたサイト集客戦略を実施している。
自社製品パッケージにQRコードを印刷して、サイト集客を図っているのだ。
しかも、製品購入者の来訪によるメリットもたくさんあるという。


詳しくはぜひ誌面で!