イベントでのTwitter活用で注意すべき5つのポイント

いろんな企業、いろんな制作会社が「Twitter活用」をスタートしています。
また、そういう話題や情報がTwitterの中でRT(ReTweet=引用投稿)され、少なくともTwitterを使う人々への情報到達はものすごいスピードに。
Twitterの公式「おススメユーザー」さんたちが話題にするイベント等は特に拡がりが大きく速く、文字通り「クチコミ」の波が押し寄せます。


とくにリアルタイムイベントとTwitterを連動するタイプの活用法は「手軽な現場実況」として盛り上がりを見せているように見えます。最近でも…

■10月4日 勝間和代さんのクロストーク1周年イベント
http://journal.mycom.co.jp/articles/2009/10/07/katsuma_crosstalk/index.html

■10月8日 「ツイッター 140文字が世界を変える」出版記念パーティー
http://semitter.com/twibook/messages/?sid=33&sem_id=61208607

■10月19日 auの2009年秋冬モデル発表
http://www.au.kddi.com/news/au_top/topics/au_topics_20091016150241.html


などのイベントが話題になっていました。「なるほど、うちも!」と真似する企業も増えてくるのではないでしょうか。
一方で、イベントのTimeLineを見返すといろんな反省点もあるように感じられました。
実際、auのイベントではちょっとした「炎上」も。


以下、「企業がリアルタイムイベントでTwitterを活用する際の注意ポイント」を現状気が付く範囲でまとめてみました。

1)ハッシュタグの準備

Twitterでの投稿時に任意の英数文字列(コミュニティ名になります)の頭にシャープ「#」を付け、その前後に半角スペースを入れて投稿すると「ハッシュタグリンク」というリンクが生成されます。
ハッシュタグリンクをクリックすると、同じハッシュタグの投稿をまとめて閲覧することができます。
(例: 「 #twnovel 」はツイッター小説投稿のハッシュタグ

Twitterをリアルタイムイベントで活用するときにはハッシュタグを活用し、イベントに関する発言をスレッド化するのが一般的。
「#+イベント名イニシャル+年号や日付」
などがわかりやすく、重複を避けられる名前をつけます。(例:#TTJ2009)
あまり長くなると投稿可能な文字数を減らしてしまうので注意が必要です。

2)ハッシュタグの重複確認

イベントでのTwitter活用を決めたらまずハッシュタグが他のユーザーに利用されていないかを確認します。
Twitterの検索窓にハッシュタグの案を(#入りで)入力して検索し、「No results for #XXXXX」と表示されれば大丈夫です。

auの2009秋モデル発表では(おそらく)確認作業をしないまま、他の方が既に利用しているハッシュタグを使うと広報したために混乱しました。イベント前にハッシュタグを変更し、重複は回避されました。


先行利用されていないことを確認したら、後からの重複を避けるためにも「このハッシュタグをこれこれこういう目的で利用しますよ」というポストを日本語+英語でしておいた方がよいでしょう。
この投稿はハッシュタグの重複確認をして利用しているんですよ、という証拠にもなります。

例文:(136文字)

このハッシュタグを10月25日に開催されるトリムタブ社主催のセミナーイベント「TTJ2009」のレポートで利用させていただきます。This hashtag will be used for seminar TTJ2009 on 25th OCT 2009 #TTJ2009




3)図版やホームページとのリンク

Twitterは140文字のテキストメッセージがベースです。
しかし文字だけではリアルタイムイベントの臨場感が伝わりにくいようです。
写真やグラフ、HomePageなどのリンクを入れて投稿するのが効果的。
イベントの前に、リンク先のURLをbitl.lyなどのURL短縮サービスなどを利用して整理しておくとよいでしょう。
パワーポイントの発表などとリンクするときは、あらかじめ台本を作って準備しておくのがよさそうです。

また、ホームページへのリンクを考える場合、Flashページ等ではダイレクトリンクが張れない問題も生じます。Twitter活用のイベントのためにパーマリンク設定ができるようホームページを作成する、といった工夫も必要になりそうです。


4)利用するTwitterクライアントの選定

多くのTwitterユーザーは twitter.comの画面を使わず、自分の使いやすさに合ったサードパーティ製のアプリケーションやWEBサービスTwitterクライアントと言われる)を通じて利用しています。
リアルタイムイベントは、まさに時間との勝負。適切なTwitterクライアント選びがスムーズな進行・タイムラインの盛り上がりを左右します。


Twitterクライアントソフト「Tweet Deck」http://www.tweetdeck.com/beta/
・一度利用したハッシュタグは「Recent hashtags」という一覧に自動登録。
 一覧から選択すれば「半角+ハッシュタグ」が自動挿入されるため、タイプ
 ミスや半角挿入忘れを防ぐことができる
・ShortenURL機能によるHomePageリンク設置が容易
・写真のアップロード機能(twitpic連動)で写真のアップが簡単
・リアルタイムチャットイベントなどの場合、グループ機能を使って、
 特定のアカウントの方の対話だけを追うことができる。
 ゲストの投稿をハッシュタグ内の他の参加者の投稿と区別したいときに便利


TwitterクライアントWEBサービス「HootSuite」http://hootsuite.com/
ハッシュタグ自動入力などの機能なし
・ShortURL機能あり
・写真のアップロード機能あり
・グループ機能あり
ハッシュタグのタイムラインをHomePageに貼りつけるCode生成機能あり


■イベント共有WEBサービスセミッター」http://semitter.com/
・イベント共有専用サービス。携帯からの参加にも対応
・事前の設定によってハッシュタグの挿入漏れが防げる
・メールによる利用申込が必要なのが少し面倒


5)事後のハッシュタグのケア

Twitterハッシュタグは、ユーザーが入力する限りはTwitter上に残るため、イベント後に企業が勝手に閉鎖することができません。
しばらくはハッシュタグ内でのディスカッションが続く場合もあります。
また、イベントに関する意見や感想を書き込む方もいます。


イベント終了後も一定の期間は、開設したハッシュタグをケアする姿勢が大切。
むしろ、そういった対応こそソーシャルメディア活用の本当の意味があるのかもしれません。